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留学寄稿

留学寄稿 石橋 恭太

大阪大学再生誘導医学寄附講座 留学報告

令和元年10月から3年ほど大阪大学再生誘導医学寄附講座に留学させていただきました。このような貴重な機会をいただけましたことを石橋教授をはじめ、同門の先生方にお礼申し上げます。この場をかりて私が経験してきたことを少しご紹介させていただきます。
再生誘導医学寄附講座は、玉井教授を中心に生体内組織再生誘導メカニズムを使用した難病の克服を目標としており、阪大附属病院に隣接する最先端医療イノベーションセンターという施設(上の階には大阪大学整形外科の先生も研究をおこなっている)にあります。大学スタッフは医者以外の方が多く、比較的時間は自由に過ごすことが可能です。毎週金曜日には中野惠介先生のご勤務されている、おおさかグローバル整形外科病院(旧、牧整形外科病院)にて手術の助手にもいれていただき、外科医としての気持ちを忘れず過ごせましたし、休日には時折ヴィッセル神戸のサッカー観戦にも連れていっていただきました。
シングルセル解析、再生医療を中心に、最先端の基礎研究に3年ほどどっぷり浸かり、基礎研究の魅力に取り憑かれた私ではありますが、実際の研究生活は本当に泥臭く、延々と糸結びの練習をしているような感じです。しかしながら無限に研究ができる環境で、興味を持ったら様々な実験を行い、過去の論文を読み、ありとあらゆる可能性を模索する時間は非常に楽しい時間でありました(たまに一つのことに集中しなさいとご指導いただきましたが、、今後私の後輩がそれらを完遂することを楽しみにしております)。2週に一度のMtgは多くのご指導、質問攻めとなりますので毎度緊張して臨みました。私は主に軟骨、半月板の再生を目的とし研究を行なっておりましたが、シングルセル解析など新たなツールを用い実験を行うと、整形外科領域はまだまだ正常なbiologyに関してわからないことが多いなと感じさせれます。
研究以外には、兵庫医大整形の先生が中心のサッカーチームに混ぜていただき、神戸市リーグにでたり、大阪大学、兵庫医大、大阪市大の先生の手術に見学にいったり、自転車の東京オリンピックに会場ドクターとして誘っていただいたりと大変多くの先生方のお世話になりました。これもまた大阪留学でしか得られない貴重な体験でした。
基礎研究での留学は考えてもいなかった進路でしたが、多くの刺激、学びがあり、是非とも若い先生が続いてほしいと思います。今回の留学で得た経験をもとに、いいphysician scientist となれるよう、また今までに治らなかった軟骨、半月板損傷が再生できるよう、今後も精進して参ります。


留学寄稿 石橋 恭太
留学寄稿 石橋 恭太

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