HOME > 教授からの挨拶

教授からの挨拶

弘前大学大学院医学研究科 整形外科学講座 教授 石橋 恭之

 弘前大学整形外科学教室は、今年で開講70周年を迎えました。本学の前身は、昭和19年5月1日に青森市に開校された青森医学専門学校ですが、昭和26年4月1日に医学部が開設された際に基礎10講座、臨床11講座の一つとして、当教室の歴史が始まっています。初代教授は九州大学から赴任された諸富武文先生(昭和27年~33年)、第2代教授は東京大学から赴任された東野修治先生(昭和34年~昭和61年)です。第3代教授は脊椎外科の原田征行先生(昭和61年~平成13年)、第4代教授が手外科の藤哲先生(平成14年~平成24年)と続き、平成24年12月から私が教室を主宰しております。開講から70年、それぞれ専門領域の異なる教授の下、当教室は着実に発展してまいりました。
 現在、大学の診療班は、脊椎外科、スポーツ整形外科、関節外科、骨軟部腫瘍、手外科・外傷の専門グループに分かれておりますが、それぞれのグループは仲良く連携して、診療・研究を行っております。平成26年12月に新設されたリハビリテーション医学講座には当教室から津田英一先生が教授に就任し、三次元動作解析やロボットリハビリテーションなど先進的な取り組みを行っております。また、令和3年4月からは整形外科、産科婦人科、リハビリテーション科が合同して、青森県内初の「女性アスリート外来」も開設しております。これまでは主に臨床中心の講座でしたが、現在では科研費など競争的資金も獲得し、臨床の傍ら基礎的研究にも力を注ぎ、現在では数多くの論文が英文学術誌にアクセプトされるようになりました。
 当教室は長年にわたり青森県を中心とした北東北および道南の広い地域医療を担ってきました。地方大学である弘前大学のモットーは、“世界に発信し、地域と共に創造する”です。地方大学だからこそ地域に密着した臨床研究が生まれ、その結果、様々な地域の声を拾い上げることが可能となります。大学病院のみならず、今後も関連病院と連携した多施設研究にも積極的に取り組み、運動器疾患の治療法や予防法を確立していこうと思います。"地域に貢献しつつ弘前から世界に発信していく"ためにも、さらに基礎的研究・臨床研究を推進させ、より良い医療を提供できるよう、微力ながら努力していきたいと思います。

Pagetop

Pagetop